2015年 09月 20日
第102回 馬見丘陵公園探鳥会記録 |
【 天気 】晴れ 【 気温 】22℃ 〜26℃
【 観察記録 】 暑さ寒さも彼岸まで、との諺ではあるが、今年は彼岸を待たずに暑さは去り、街路樹のハナミズキや桜の葉は早や黄色く色づき始めてすっかり秋の気配である。 野鳥たちの渡りや移動が始まり、昨日は公園内でサンコウチョウも見られたとのことで期待を込めて公園館を出発する。
古墳の丘の林からはシジュウカラやコゲラの鳴き声が聞こえ、下池の葦原橋付近ではいくつかの方向から秋の到来を告げるモズの高鳴きが聞こえてくるが、池にはまだカモ類は飛来してきておらずひっそりと静まり返っている。 公園の北の農耕地を観察しているとケリ、セグロセキレイがおり、どこからかキジも一声鳴くのが聞こえた。 空を数羽のツバメが飛ぶのを見ているとき、モズがけたたましく鳴くので探していると近くの柿の木にオスのモズがとまっていた。
池を巡っていると高い木の天辺に2羽の鳥が見えたが、距離があって確実ではないが片方はモズ、もう片方はコサメビタキのようである。 梢を見上げていると空をゆっくりと舞うタカの姿が見え、わき腹と翼の前方が白く丘陵公園ではやや珍しいミサゴである。
下池同様、上池にも一羽の水鳥も見えないが、道脇の桜の林にシジュウカラ、エナガが数羽づつ移動していくのが見れた。 南エリアに入ってタダオシ池でチィーとカワセミが鳴き、水面すれすれに飛んで向こう岸にとまった、、と思ったらすぐ巣山古墳の方に飛び去ってしまった。 人がやや多かったので驚いたのかもしれない。
ここで小休止を取り、芝生に飛来してきたハクセキレイを観察しながら巣山古墳の濠へと移動する。 今日は岸辺にアオサギ、濠の中にカイツブリの幼鳥が1羽、それに遠い向こう岸にカルガモが2羽いるだけで寂しかったが、中央エリアの戻り道で頭上近くをチョウゲンボウ2羽が飛んで愉しませてくれた。 帰り道の倉塚古墳の林でエゾビタキを見られた方がおられたが、すぐに飛び去ってしまって一部の方しか観察できなかったのは残念であった。
公園館近くのエゴノキにヤマガラが何度も来ては実をくわえて林に飛び込んでいく姿が目に入る。 エゴノキの果皮には有毒のサポニンが含まれているので多くの野鳥は食べに来ないが、ヤマガラは果皮をむいて種子を取り出し、種子の中身を食べる。 また、果皮を取った種子を貯蔵する習性があるのだが、木から落ちて果皮が付いたままの果実より種子の発芽率がグンと上がるとの研究報告があり、ヤマガラが埋めて取り出し忘れることで種子を散布することになると同時に、発芽にも大きく貢献しているらしい。
公園館に戻り、鳥合わせにて31種+外来種1種の観察が報告された。 目にする野鳥の数はかなり少ないが、種類はずいぶんと多くなってきて季節の移り変わりが実感される。 10月には多くのヒタキ類やカモ類が飛来してきて、よりにぎやかになってくるだろう。 (参加者 43名)
(観察種 31種+(外来種1)) ======= 秋を告げるモズ ========
キジ、カルガモ、カイツブリ、キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、ケリ、ミサゴ、カワセミ、コゲラ、チョウゲンボウ、モズ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、ムクドリ、エゾビタキ、コサメビタキ、スズメ、キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、カワラヒワ、ホオジロ、(カワラバト)
by umaminosizenn
| 2015-09-20 22:38
| 観察記録