2017年 09月 17日
第126回 馬見丘陵公園探鳥会記録 |
【 天気 】曇り 【 気温 】23℃
【 観察記録 】大型の台風18号が鹿児島の南にあり近畿も早朝から風雨の予報であるが、集合時間には雲間に青空も覗く天候で20名ほどの方々が集まる。 南東から吹き込む強い風に雨雲が次々と流れていくが、何とか雨が降らないことを願って公園館を出発する。
古墳の丘の林から聞こえるシジュウカラの鳴き声に見上げてみるが、強風に大きくゆれる木陰から姿を見つけることは難しく、落ち葉が舞う丘の上にも鳥の姿はない。 下池橋から池を見渡して比較的早いうちに渡って来るコガモなどを探すが1羽の水鳥の姿もなく、アオサギが対岸の木の枝にとまっているのが見えるのみである。
池端の散策道から乙女山古墳の麓の道の坂を上がっていくと目の前の木にコサメビタキが飛来し、しばらく白いアイリングの愛らしい姿を見せてくれた。 このところ公園内のあちこちで目にするようになっていて今年は個体数がやや多い気がする。
古墳の麓の林に数羽の小鳥の動きがあり、確認をしているとコゲラ、シジュウカラのほかにムシクイ類を見つけるが、遠い上に動きが速く種類の特定はできなかった。 また、ハナモモの木が並ぶ斜面にはハクセキレイが2羽みられた。
公園北の水田には5羽のケリ、休耕田の水面を飛び回るツバメ、柿の木の枝先にとまって高鳴きするメスのモズ、ムクドリが2羽ケリのそばに降りて来てちょっと追いかけっこ、空には強い風にあおられて斜めになって飛んでいくカワウなどの姿をしばらく楽しむ。 草むらからキジが一瞬頭を出したとの声があったが、その後はまったく姿は見れず確認はできなかった。 池の東の道から一本松古墳までの間ではキジバト、ヒヨドリ、シジュウカラを観察。
いつもは散策道から見上げるだけの倉塚古墳だが、今日は参加者数が少なめなので上がってみることにする。 丘の草むらにホオジロ、古墳の西の麓でメジロ、シジュウカラの小群が飛び交うのを見ているうち枯れ木の先端にちょこんととまるエゾビタキが見つかる。 最初のコサメビタキに続き、春秋の渡り時期にしか見られないエゾビタキを参加者全員がゆっくりと観察することができた。
ここからいつもと逆に南エリアに進むことになり、カリヨンの丘の広場を歩いていると頭上をチョウゲンボウが強い風に翼をたたんで一直線に巣山古墳方向へ下降していくのが目に入る。 木立の上を舞っているうちに木々にたかっていたカラスたちが一斉に舞い上がってきて追いかけだした。 よく見ると黒いカラスたちに混じって白っぽいチョウゲンボウが2羽見えたので、墳見橋の上からいつまでもカラスが飛び回る付近を探したが木にとまる姿は見れなかった。 橋の上からは家屋の鬼瓦にとまるメスのイソヒヨドリ、風に乗って猛スピードで飛んでいく2羽のアオサギなどを面白く観察する。 巣山古墳の濠にはカイツブリとアオサギ、タダオシ池にはカルガモの雌雄一組のみ。
風も強くなってきたため早々に中央エリアに戻り、上池の南岸でキセキレイとセグロセキレイを観察、ここにもアオサギが2羽たたずんでいた。 トチノキの木道を進むとにぎやかな鳴き声が聞こえ始め、しばらくのあいだメジロ、エナガ、シジュウカラ、ヤマガラ、コゲラの混群が通り過ぎていくのを眺める。
柿の木広場で鳥の姿を探している時、ロープで囲んでトラップが仕掛けられた木にたくさんのスズメバチが集まっているのを見る。 公園の数か所で危険を知らせるロープが張られているがうっかり近づかない様に注意が必要である。
流れのある坂道を公園館へと戻る途中、道脇のエゴノキに果実がたわわに実っている。 例年この時期にはたくさんのヤマガラがやってくるのだが、今年はまだ食べごろではないのだろうかまったく姿が見えない。
公園館に戻り、鳥合わせにて27種と外来種1種を確認。 台風接近で風の強い日ではあったが秋の渡り季の代表種でもあるエゾビタキをはじめ、まずまずの種類が観察できた。 (参加者24名)
カルガモ、カイツブリ、キジバト、カワウ、アオサギ、ケリ、チョウゲンボウ、コゲラ、モズ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、エナガ、ムシクイSP、メジロ、ムクドリ、イソヒヨドリ、エゾビタキ、コサメビタキ、スズメ、キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ホオジロ、(カワラバト)
by umaminosizenn
| 2017-09-17 20:15
| 観察記録