2018年 07月 15日
第136回 馬見丘陵公園探鳥会記録 |
【 天気 】晴れ 【 気温 】30℃
【 観察記録 】 西日本に大雨を降らせ大災害を引き起こした梅雨前線が北に去り、替わって南と西からの高気圧が居座って一挙に真夏本番となる。 野鳥の姿が少なくなる季節ではあるが今年巣立った子供たちを楽しむ時期でもある。
公園館を出発してしばらくは遠くで鳴くウグイスの声が聞こえる程度で、古墳の丘から菖蒲園を経て下池までは鳥影はない。 下池橋の上で対岸の浮島の上にいるバンが見つかる。 嘴が赤い成鳥で、しきりに浮島の草むらの中を行き来していて、もしかすると巣があるのかも知れない。 岸辺に沿ってカモ類の姿を探していると一羽のアオサギが首を下げて何かを狙っている姿が目に入る。 体色が全体に薄くやや小型なので今年巣立った幼鳥なのだろう。 そのほかには池に水鳥の姿は全くなかった。
池のほとりの木立の影で強い日差しを避けながら鳥の姿を探す。 好天で空を舞うツバメも比較的高い空を飛び、双眼鏡で追ってみるがほぼ普通のツバメたちばかりのようだ。 公園北の下池堤から田畑を遠望する。 田んぼの中の池のほとりに3羽のケリが青々とした稲に見え隠れし、時折ムクドリの集団も飛来する。 暑い日差しにも負けずホオジロが木の梢でさえずり、高い空の上をダイサギがゆったりと羽ばたいて飛んでいく。 池の岸辺のアオサギを見ていた人からカワセミが飛んだとの声があり、スコープで探すが残念ながらとまっている姿は見つけられず。 先に進んで木陰で休んでいた組からは、公園の柵の向こうにキジが走り出てきたと声がかかったが、こちらもほんの数秒で木立の中へと姿を消してしまった。
倉塚古墳の麓の枯れ木にエナガの群れが飛来。 スコープで見てみると羽がボサボサで、顔つきなどから幼鳥たちの集団の様である。 数羽のホオジロも飛んできたがこれもやや小柄で体色や顔つきから幼鳥である。 やはりこの時期は今年巣立った幼鳥が多く見られるようだ。
別所下古墳の麓から上池に進み、陽だまり広場の手前のせせらぎにかかる橋の上で水浴びに来る鳥たちをしばらく観察する。 シジュウカラ、メジロ、ヤマガラ、ホオジロ、スズメ、カワラヒワなどたくさんの種類が次々とやってくる。
トチノキ橋の木道ではメジロ、シジュウカラ、コゲラなどが見られたが、先月までよく聞かれたキビタキの鳴き声はなく、参加された方々の話ではここしばらくは鳴き声も姿もなくなったとのことで、どうやら暑さを避けて山の方へ移動してしまったようだ。
南エリアに進んでタダオシ濠をのぞくがアオサギが2羽いるのみ。 このアオサギも小型で色が薄いので幼鳥の様である。 巣山古墳のほとりも鳥の姿はなく、遠くの水面にカイツブリが1羽浮かんでいるのみである。 ほかにいないか探していると岸辺からさらに2羽が飛んできて3羽となった。
この頃には手元の温度計は35℃を示し、カリヨンの丘のベンチでしばらく休息。 心地よい風に・・・と言いたいところだが、時折吹いてくる風も生あたたかい風でびっしょりの汗を飛ばしてはくれない。
公園館への戻り道で上空をカワウが飛んでいき、流れのある坂道を登っているとコジュケイが道を横切り林の中へ飛び込んでいった。 公園館前の木陰で鳥合わせを行い、この時期としては予想外の26種を数え、猛暑の中ではあったが満足できる探鳥会となった。 (参加者29名)
キジ、カイツブリ、キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、バン、ケリ、カワセミ、コゲラ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、ムクドリ、スズメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、カワラヒワ、ホオジロ、コジュケイ
by umaminosizenn
| 2018-07-15 21:41
| 観察記録